My 365 LIFE

主に Office365 / Teams / EMS / Windows 10 の利活用ネタや技術的備忘録など。

これから Office 365 を勉強するあなたへ① Office 365 とは?

これは新しく Office 365 の勉強を始める方、営業の方向けの記事です。

営業をやっていて提案が人任せになっていたりしませんか?

特に IT に関わる営業をされている方ですと「働き方改革」といった旬なワードで訴求する事もあるのに、提案に何人も連れて行って任せきりになり、お客様から請求書のやり取りの人だと思われていませんか?

自分で Office 365 のセールスをやりたい、という腹をくくった方に向けて「これから Office 365 を勉強するあなたへ」というシリーズ名でブログを書いて行きたいとおもい

ます。

 

第一回「Office 365 とはそもそも何か」

※本ブログでは一般法人向けの Office 365 について取り扱います。

※正しい名称は Microsoft Office 365 ですが長いので本ブログでは「Office 365」と明記します

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そもそも、Office 365 とはなんぞや?から入ります。

ひとつ分かりやすい解説を引用すると

Microsoft Office 365 マイクロソフトから提供される商用の SaaS(Software as a Service)クラウドサービスで、Office デスクトップアプリケーション版およびウェブアプリケーション版、Exchange OnlineSharePoint OnlineSkype for Business 等で構成される。」

ー引用ウィキペディア

と記載があります。

※これ自体とても分かりやすい説明なので「クラウド?」「SaaS?」「Office?」という方はまずはそちらをご自身で調べてから読み進めましょう。

 

上記を言い換えると、コンシューマや現在も企業で使っている Office ソフト(Excel、Word、PowerPoint 等)以外に、電子メールやグループウェアなど企業の生産性を高める製品がパックになってクラウドサービスとして提供されている製品です。

ウィキペディアに掲載されている製品名はそれぞれ

 Exchange Online :メール、予定表、アドレス帳

 SharePoint Online :ポータル機能、ファイル共有機能など

 Skype for Business:チャット、ビデオ会議、PSTN電話機能

という機能を持ち、Office 365 の前身のサービスである BPOS(Business Productivity Online Suite)から存在する Office 365 を支える代表的な製品です。

BPOS が 2009 年リリースなので、BPOS 時代から数えると Office 365 は 10 年程の歴史があり、Microsoft のオンラインサービスの中でも歴史が長い部類です。

※BPOS については下記の記事にまとめられているので興味のある方は読んでみてください。

ascii.jp

でもさ、営業として先ずなにから勉強したらいいの?

まずはざっくりとどんな製品なのかは説明が出来るようには、学習する順番はご自身の業務に関わる事を深堀することをオススメします。

例えば

 SI案件をとる営業:各機能のデプロイ方法、自社で扱っている Office 365 に関わる 3rdParty について知る

 Distributorの営業:Office 365 に関わるライセンス知識(Volume License/CSP)、自社で取り扱いのある 3rdParty について知る

 マーケティング:Office 365 競合製品について知る、Offie 365 に関わる 3rdParty について知る(=他社製品)

などなど。

自分の業務に関わる所から知識を埋めていった方が仕事もラクになります。

 

また、Office 365 自体が日本の製品ではありませんので、日本企業が導入するにあたって不足する機能がある場合もあります。それらを補完する様々な 3rdParty 製品として導入する企業が多いので、ゆくゆくはそちらへも理解を深めていくことで Office 365 の案件を任せられる(=関係する方々が信頼を置ける)営業になれるのではないかな?と私自身は思います。

 

ここからは順次、各機能、ライセンスについて紹介していこうと思います。

【初心者向け】PowerApps を使いこなそう!①アプリ作成前の準備

今回はノンコード、ローコード(=コードを極力書かなくてもよい)でアプリケーションが作成できるOffice 365 や Dynamics 365 と親和性の高い PowerApps について記事にしてみました。

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Microsoft の Webiner を見ていると「簡単にこんな素敵なアプリが作れるんだ!」と感激してしまい、マネをしようとすると色々うまくいかない。。(私以外にも思った&体験した方は沢山いるはず。。)

勉強していく中で前提で知っていないといけないことが有ると気付いたので、ユーザー部門に普段いてアプリ作成初心者な方がまず PowerApps を習得するまでに何を学習すればいいのかを記事にしてみようと思います。

 

初心者がまずアプリ作成する前に練習すべきこと ~ PowerApps 編~

①思うような動作をするためにはどんなフローチャートを書くのかを理解する

例えば、ボタンで押したら枠内に思ったような選択肢を表示させたい!と思ってもどのように実装をすればいいのかをシステマチックに動作を表現=フローチャートをまず書くことをオススメします。

ただ、初心者にはどうやってこういった処理を覚えればいいのかが最初の壁かと思います。そんな時には同じ Office 365 で利用が可能な Microsoft Flow のテンプレートを見て動きを覚えることをオススメします。

 

下記は Microsoft Flow の画面です。

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今回は PowerApps で検索して人気のあった「PowerApps 上で承認をしてメールを飛ばす」というロジックについて見ていこうと思います。

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テンプレートボタンを押すと下記のような画面に行くので右上の「フローの編集」をクリックするとこのテンプレートのロジックを見ることができます。

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実際に見て学ぶことがなければ…なんですがこのテンプレートからは

・承認という行為(つまり承諾なのか却下なのか)を数式で見分けるには条件に「アプリ上で選んだ値が Approve(承認) と等しいかどうか」を軸に処理の分岐をしている

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・等しい、つまり「はい」だった場合には PowerApps 上で選んだ宛先にその「承諾」という結果をメールで送信する。そのメール内容は件名はテンプレート、本文にはテンプレート+動的なテンプレート(この場合は承認依頼の名前と承認時のコメント)を指定。

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というのがエンジニアでなくても頑張れば読み解くことができます。

(英語は適宜翻訳機能を使えばまずは問題ないかと思います。)

 

このように行いたい行為をシステムで実行するにはどういう指示を組み立てればいいのかをまずは理解するのが初心者にはオススメです。

(経験上、非エンジニアがいきなりアプリ作ろうと思っても、閃きが降りてこない限りはボタンや画面を作るだけで終わってしまい実用的なものがあまり作れません。。)

 

②データ(データベース)はどう扱うものなのかを知る

Excel をゴリゴリに使っていたり、普段から BI ツールに慣れている方であれば問題ないかと思いますが、データの取り扱いは PowerApps を使うにあたってすごく大事です。

・テーブルってどんなものなのか、どんな時に使うものなのか(そもそものお話)

・データとしてまずどういった整備をしておくべきなのか(整数?価格?文字列なの?など)

この当たりをまずは大体でもいいので理解することが非常に重要です。

アプリを作っていく上でテーブルを用意しておくと非常に簡単に画面が作成することができるので、実際にアプリを作ろうという段階になったらデータってどうやって扱うべきなのかを知っておくとよりアプリ作成のハードルが低くなると思います。

オススメ書籍

おなじみ、ひと目シリーズ。こちらの第4章、7章あたりが非常に参考になります。

 

(私もまだここについては勉強中なのでコツをつかめたらまた記事にします)

他にも「Excel テーブル メリット」とかでBingっていただくと色々かみ砕いてくれているブログや記事にたどり着けます。好き好きあるかもですがASCIIさんのとかは個人的に読みやすいので参考にさせていただきました。(ちょっと前の記事ですが概念は変わらないと思うので)

ascii.jp

 

そんな訳で今回はアプリを作る際には前提知識が必要だと気付いた経験を記事にさせていただきました。

PowerApps の操作にはなんとなく慣れてきたものの、いざアプリを作ろうとする際に関数が逆引きできれば…と思ってましたが、調べていくとそれ以前の問題だったというのが意外と盲点でした。

(エンジニアの方からみると結構盲点な気がしている)

 

私のように非エンジニアがアプリを作れる夢のようなアプリケーションだと思っているので習得までの道は長くとも日々勉強していく過程をお届けできたらと思います!

Office 365 フル活用して業務カイゼンしてみる①

前回投稿からひと月も間が空いてしまいました。

言い訳 + 今回の記事を書こうと思ったキッカケは 「業務過多で余裕が無くなり始める」という難題に久々ぶち当たったからです。。

+ α で更に言い訳なのですが「外部勉強会」「登壇」と言った前向きかつ膨大なタスクもあり、中々検証する時間がありません。。

本当は PIM とか Microsoft Teams の話を投稿したいのですが。。。。orz

 

あとは、色々現場キッカケで変化を起こしたい想いもあります。

詳しくは所属会社のことにも触れてしまうので書けないですが、現場からの働きかけが後々自分の糧になるとも思ったので挑戦です。 

 

なので、自分の業務が少し落ち着くまでは Office 365 をフル活用してカイゼンしてみる過程を Blog には記載しようかな、と思います。

この記事のゴール

Office 365 の機能を使って個人のタスクがどれほどカイゼン出来るのかを知る

 

今回参考にするのは、以前 Planner の記事でご紹介したコレです。

 

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで
これ見ていて思いました。
「 Planner 」使って出来そう!
思い立ったが吉日。まだ読み途中だけど実践!!

 

カイゼンジャーニー流:タスクボードを Planner で作成する

まずは Planner を使って自分だけのタスクボードを作成してみたいと思います。

と思ったら、マイタスクだとバケットの設定が出来ないようです。。

良い学びにはなりましたが、今回はどうしても Planner のバケットを使いたいので Microsoft Teams に付随している Planner を利用します。

※本気の業務改善を行いたいのでテストテナントではない辺り本気度など色々お察しください。

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カイゼンジャーニーのタスクボードに従って現在把握しているタスクを明記。

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重要そうなタスクには付箋機能を使って重要だというのが一目でわかるようにしました。(赤枠右)

また、タスクは出来るだけ粒度を揃えつつ行いたいので一旦、やる内容をチェックリストに入れ、思いつくタスクを入れていきチェックが出来るようにします。(赤枠中央)

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カイゼンをするためのマイルール

とここまではカイゼンを実施するための序章。

ここからは下記のような単位で活動をし、業務改善の検証をしてみたいと思います。

・1人朝礼での振り返りを行う+そこで今日やるタスクを事前に決める

・週次での振り返り(何が良かったのか、悪かったのかの振り返りを行うのが中心)

・上司との 1 on 1 で活用する(業務可視化、何かいいのか悪いのかを把握+周りを巻き込んでやりたい意志を伝える)

 

実際取り組んでみた所感、もう少しこうしたい、本を読み進めて気付くことなどあると思います。

現場からカイゼンが行えるように一歩ずつやってみたいとおもいます。

 

続く。

Microsoft Teams で Planner を効率的に使う

新年度が始まり、新しい組織に変わってこれから色々業務の引継ぎをされる現場の方も多いと思います。

Office 365 機能でも注目度の高い「Planner」を本日は Teams で上手く使うネタをご紹介したいと思います。

 

そもそも Planner とは

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Office 365 Business Essentials 以上 (Business Premium、E1、E3、E5) のライセンスでお使いがいただける標準で付いている機能です。

PC では専用のアプリなどは用意されておらず Web ブラウザでアプリランチャーを開くか、スマホ用のアプリで参照する事が可能です。

以下は  Web ブラウザで開いた Planner の画面です。

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Web ブラウザで開くとパブリック/プライベートの 2 種類を選ぶことが出来ます。

使う上での機能差異はありませんが、他人から検索した時に見られたくない場合はプライベートを設定頂くのが良いと思います。

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Teams で Planner を利用してみる

タブ上にあるアプリ追加の「+」で Planner を選択すると以下のように Planner アプリと連携した画面が表示されます。

以下のようにバケットと言われる自分で決められるカテゴライズが標準 UI となっています。

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2018 年の年明け位のアップデートから、タスク追加の画面もこの通り、Web ブラウザで使う UI と一緒になっており直感的に使えるようになっています。

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Microsoft Teams で Planner を使う時に良いネタ

私の個人的オススメはこの「グループバケット」で UI に変化をつける見方です。

所属組織では部会などでタスクをどんどん追加していくのですが

誰が、どんな種類の、どんなタスクを、どの位の進捗状況で、持っているか

というのが一目で分かります。

右上にあるグループバケットボタンから試しに「進行状況」を押すと

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以下のように UI が変わり、各タスクがどのような進捗状況なのかが一目で分かります。

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プロジェクトや組織でタスク確認する時も、確認したい視点があると思いますのでこういったグループバケットの機能を利活用すると、自分のタスク確認や会議等での確認時間がグッと減ったと実感できるのがとても良い機能だと思っています。

 

また、フィルター機能ではもう少し細かく区切る事や、自分でカスタマイズ出来るラベルでフィルターをかける事も可能です。

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先ほどは進行状況で区切りましたが、日付で区切ってみると確認したい視点を変えてタスクを確認する事ができます。

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実際にどんなことに Planner を使って効果があったのか

<マジメ編>

個人的に Planner で行う可視化はチームやプロジェクトの運営において「課題や問題を可視化し、どのような進行状況であるか」を共通認識として持つ点が非常に優れていると感じています。

どのように問題を可視化し、共通認識として持たせるのかは色んな手法がありますが、実際取り組むときに下記記事などを参考にしました。(カイゼン・ジャーニー本編もオススメされているので早く読まねば…)

www.e-sales.jp

codezine.jp

<ちょっとライクに使う編>

声を大にして言いたい。飲み会の集金にとっっっっても便利です。

タスク追加の際、カード欄に参加者の名前を書いて集金したらチェックを入れる。これだけで集金漏れが無くなりました。

飲み会って終わってしまうと集金忘れを結構やってしまうので、地味にコレ結構役に立ってます。

JAZUG 女子部に行ってきた (AzureAD についてより深く知る)

3 月 28 日に JAZUG 女子部に行ってきました。

jazug.connpass.com

Microsoft の安納さん直々に AzureAD についてお話しを聞いてきました。

Office 365 関連の Webiner でしかお話しをお聞きできなかったので、 Azure 側からみた AzureAD ってどんなものだろうか?と結構楽しみにしてました。

 

 Office 365 の運用を行っている方から見ても良い情報だと思ったこと

①AzureAD Premium Plan2 から利用できる PIM が Azure のリソース管理もできる

docs.microsoft.com

セキュリティの観点からも、特権を守る・きちんと棚卸をする、というのはどこの企業でも課題に出ていると思います。

Office 365 や EMS のご提案などを聞いている方はよく

「Exchange 管理者作業を決められた時間のみ割り振る」

「申請制で特権ロールを割り当てられる」

等々で聞いている機能だと思いますが、 恥ずかしながら Azure リソースの管理も同様に出来るのは知りませんでした。

Microsoft 系のシステムでまとめられている企業様では特に運用負荷の軽減に役立ちそうです。

 

②AzureAD と AD の認証方法はやっぱり闇

安納さんにもお尋ねしたのですが、認証方法は「パスワードハッシュ同期での SSO」がオススメとの事。色んな方にお話し聞いたりブログ読むのですがやっぱり意見分かれますねぇ。。

パスワードハッシュ同期って実際は厳密に SSO にはなっていない為、実は AzureAD と AD のパスワードポリシーが有るため 2 重管理になってしまう点が個人的には実運用的にどうかな?と思っています。

※パスワードハッシュ+ADFS or パススルー認証、の組み合わせで解決は出来ますがそうすると結局費用が、ね。

 

日本企業では「会社が認めた端末でしかアクセスさせない」等々のポリシーを設ける所が多いので

・ADFS + 証明書での端末制御

 ⇒ADFS は豪勢な構成で構築にかかるショットの費用が高い

・パスワードハッシュ同期+ Azure AD Premium の条件付きアクセスで端末制御

 ⇒Azure AD Premium のランニング費用がずっとかかる

の比較はどこの企業もされるのかな、と思います。

 

個人的に ADFS を利用しての同期は「Windows Hello for Business で生体認証を利用したSSO」、「SmartCard 認証をしたい」といった要件が無い限りは

EMS を利用して、Office 365 をもっとセキュアにするシナリオを活用する選択の方が賢明かな、と思います。

 

さいごに

AzureAD はやっぱり奥が深い。

安納さんの Webiner  2017 年 5 月版でお聞きしていたものの、この 1 年近くで相当 Update したなぁ、と思いました。

これからも逐次ウオッチしていきます。

Microsoft Teams をセキュアにつかう③多要素認証 (MFA) を社内で流行らせる

Microsoft Teams でゲストユーザー参加が可能になったりと運用や活用の幅が広がっています。

まず ID を狙うというのが攻撃の定石であることから ID とパスワードのみの認証運用は意味をなさないと個人的には感じているところです。

Microsoft Teams は Office 365 に含まれる 1 つのツールですので 多要素認証  (MFA) を使う事ができます。

support.office.com

展開の方法などは様々なブログにも載っているので今回は割愛し、社内に多要素認証を当たり前にする・流行らせるにはどうしたらいいのか?にフォーカスします。

 

社内に流行らせるには先ず身近なことで考えさせる

いきなり「MFA やりますよー!」と声掛けしても大体の企業ではそんなすぐに浸透はしないと思います。(浸透する会社はとっても素晴らしい会社さんです)

それもそのはず。ユーザーのセキュリティに対する意識は実はそんなに高くないのです。

tech.nikkeibp.co.jp

 

なので、まずは身近な問題に置き換えて説明・浸透させることを推奨します。

例えば、以下は日常的に起こる ID 乗っ取りの例

    ・Facebook で見る身に覚えのないレイバンの広告

    ・LINE で勝手に友人へ iTunes カードの購入依頼をしていた

など。身の回りで起きて実際困った覚えありませんか?

これって ID とパスワードが盗まれる、つまり家の鍵を盗られて家の中を好き放題される状態です。

余談ですが、

Facebook も一時期はパスワードを忘れると友人 3 人へ承認を取ればパスワードリセットし、本人の知らないところで完全な乗っ取りが可能(=自分の家なのに他人名義に勝手に変更される)なんてことも昔は出来ていちゃっていたんですよね。よく知り合いに似たアカウントから友達申請くるのもここを狙った攻撃だったと思うと恐ろしいですね。

 

多要素認証は、家の鍵にもう 1 つ全く異なる鍵をつけるイメージです。

これを IT の世界の話に戻すと ID とパスワード以外に全く異なる鍵をつけ、本人かどうかを確認する仕組みです。という位、かみ砕いてユーザーさんには説明をしてみて下さい。

 

ユーザーに負荷のかからない多要素認証の方法を考える

Office 365 ではSMS・電話・アプリの 3 種類から多要素認証の方法が選べます。

もしスマホを貸与・BYOD で持っている社員の方が多ければ、個人的にはアプリをオススメします。 Microsoft 社が出している Authenticator アプリです。

Microsoft Authenticator

Microsoft Authenticator

  • Microsoft Corporation
  • 仕事効率化
  • 無料

実はこれ FacebookTwitter といったアプリの多要素認証の手段としても利用が可能です。コンシューマサービスの ID を守るところの教育も兼ねて、社内にこう言った使い方もできるというのを広めてみるのはいかがでしょうか?

LINE やスマホの使い方もそうだったと思うのですが、自分が普段利用するツールは是か非でも人間覚えようとします。

リテラシー教育はある程度時間がかかるものなので普段の生活に多要素認証を埋め込み無意識にセキュアに使わせながら教育を行う、という策は比較的効果が出やすいと体感しています。

 

Microsoft Teams を始めとした個別アプリで外部ユーザーにも多要素認証は強制が出来るのでぜひ展開時には多要素認証の構成・ユーザーへのセキュリティ教育も含めご検討してみてはいかがでしょうか。

 

それでは、本日はこの辺で。

Non-IT の私が 2 年半 で Microsoft 365 のプリセールス担当になった学習法

近頃、私の周りで Office 365 や EMS のソリューションを担いでる事を知って頂くと「どうしたら、Microsoft ソリューション の営業ができるのか?」等々のご相談を受けることがあります。

営業の手法などは立場によって異なるかと思いますので、私がのべ 2 年半 Microsoft 365 のプリセールスとして独り立ちするために何を学習してきたのかを書いてみたいと思います。

Microsoft ソリューションのこれから営業・プリセールスを始められる方のご参考になればと思います。

 

はじめの 1 年半は「ライセンス」しか分からなかった

以前所属していた会社で、Microsoft License に関わるテレセールスを行っていました。

それまで、人材営業しか経験のなかった私は先ずソフトウェアにライセンスというものがあるという事を知る、という超 IT 初心者でした。。

初めの頃の学習材料はほぼ「ライセンス早わかりガイド」を利用していました。

マイクロソフト ボリューム ライセンス - ライセンスまるごと早わかりガイド

こちらでは「どんな買い方があるのか」や「ライセンス認証の方法」を知るのに最適です。

買い方の次は「製品ごとにどのようなセット、数え方があるのか」を知ることが重要です。その際はこちらの製品条項、オンラインサービス条項などが調べるのには最適です。

製品ライセンス条件 – マイクロソフト ボリューム ライセンス

今はもう試験提供がされていませんが MCP 74-678 (大規模組織向けのマイクロソフトボリュームライセンスの設計と提供) 取得に向けた勉強も始めました。やはり実践に近い形で勉強を進めると、理解がすごくしやすいです。

そんなこんなで 1 年半くらいはライセンス主軸の知識しかありませんでした。

 

SI の勉強で苦労する

実はプリセールスができるようになったのは、Microsoft 製品に関わるようになってからの後半1年です。

縁あって現在の会社に転職、過去の経験を買われて Office 365 製品営業担当になりました。が、経験はあるといってもライセンス知識のみ、 SIer なので 1 から SI の勉強です。すごい苦労しました。多岐に渡りすぎてようわからん。

そんな私が勉強につまづいていた時にとてもお世話になったのが mstep です

mstep オンライン

こちらは Microsoft 社のパートナー向けに展開されている勉強講座がオフサイト/オンサイトで受けられます。ここで一通り、デプロイには何が必要、どういった運用懸念点があるのかを把握(&猛勉強も)し、MCP 70-346  (Office 365 の ID と管理) が取得できるくらいの SI 知識は付けられました。

 

関連製品の勉強は?

MCP が取れた頃くらいから Office 365 のプリセールスを始めました。

案件に携わって気付いたことなのですが、Office 365 は色んな考慮事項があります。例えば

・認証・認可⇒ AzureAD、暗号化の技術

・セキュリティ(NW、ID、データ)⇒ EMS、Windows 10 など

・利活用の方法⇒ 3 rdParty 含めて知る必要がある

あげればキリがありません。

その後は案件で携わった & 興味が出た分野から芋づる式に勉強です。その際によく見るようになったのが TechNet です。

Technet フォーラム

実際の解決方法や、知恵袋のような形式で同様の悩みを抱えた方に対しての回答が見れたりとより実践に近い形で情報の収集ができました。また、ここの公式で足りない情報は Microsoft MVP の方のブログを見て理解に落とし込むことが多いです。

AzureAD 系なら、 Azure 系なら、と定期的に読むことで知見のある方がどういった追い方をするのかも傾向が分かるのでそれも面白いです。私がよく参考にしている 2 ブログをご紹介。

azuread.net

www.cloudou.net

 

広く知った知識を更に深めるには

プリセールスを始めて 3 か月後くらいからは、ネットや書籍だけでは解決できない & 学習が追い付かないことを実感し、外部勉強会にも多く参加するようにしました。

そこで最新の情報をかみ砕いて説明していただいたり、実際にデプロイしたり、コミュニティが出来ることで日々の疑問の解決などをしています。

今は外部勉強会 + Microsoft さんで提供している社員の方々のブログを RSS 購読して最新のことを入れればなんとなく大枠は理解できる、というレベルにようやくなれたかな。。。と思っています。

 

さいごに

色々な学習ツールがあるので、自分にはどういった情報収集があっているのかを早々に見極めると学習を積み上げるのが非常に楽になると思います。

もちろん公式、勉強会の情報だけではなく、書籍などでも素晴らしいものがたくさんあるので読んで参考になった本は今後ブログでもご紹介しようと思います。

 

Office 365 学習深耕の直近 1 年で非常に多くのことを学び自信にもなったのですが、アウトプットをしないと相手に正しく伝えられない、という経験も多くしました。

それは、自分が所属している会社の顧客ターゲット層が何を求めていて、どんな情報提供を受けたいかなどが大きく関係しているとも思います(少なくとも現在の立場でライセンスの知識はそこまで要らないとも感じています)

 

なので、案件や登壇でより分かりやすくお伝えできるように日ごろから「どのように説明すると理解してもらいやすいか」「実際の運用に近いのか」を意識してインプット及びアウトプットをしていく事を心がけています。

今日はこの辺で。